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2012年9月16日 鳥海山
4:00頃,集合場所のLD予定地からは嘘のようにはっきり見える満天の星空,これを見ただけでも来た甲斐があったと思う感動でした。

いろいろ準備をして,ブルーラインの鉾立口から歩きだしたのが5:45頃。写真は登りだしてすぐの展望台からの1枚です。山の後ろから太陽の光が射してきたのが線になってくっきり分かります。

こちらは西側の海方面に出来た影鳥海。外輪とか,もっと高い場所から見れば,海の上にはっきり見えたのかもしれませんが,年に何回も見れるもんじゃないということで,スタート直後からラッキーな気分に。
賽の河原付近です。
春に登った時と印象が違って,岩がゴツゴツしています。雪があった方が歩き易いかもしれません。

で,驚いたのが登山客の多いこと。ブームなのか,高齢者も,山ガールも,カップルさんもいました。

昼前には駐車場もほぼ満杯。ハングTO前の道路側にもあふれていました。
ほとんどの方は外輪方面行き。私たちも外輪から飛べる可能性も検討したのですが,風が強めになる感じもあるし,今回は笙ヶ岳にしました。
外輪には写真のような雲が出来てきて,風が強過ぎるように見えたので,この選択は正解だったかも。
笙ヶ岳到着は8:30頃でした。
到着すると,雲はないものの風が南東で強めの4m程度。風向きにあわせて谷側に出れば方向は問題ないのですが,前に出ないで横に流されるなんて事になると大変なので,ちょっと様子を見ることに・・
これが良かったのか,悪かったのか,微妙なことになるのでした。(とりあえず,すぐ出れるように準備してから待つべきですね)
前方に雲が沸きだしてきて,あまり流れていないのが確認でき,急いで出た方が良いと判断したのです。
ところが,ラインに枝が引っ掛かったりして手間取っているうちに,あっという間に雲が広がって視界不良。
山の天気と乙女心の変化には気をつけなくちゃです。
まだ,下界が見えていたので,地元鳥海山麓住民のオメガさんがTOし,風は安定してて問題ないとの連絡。LD予定地から見た雲の様子をレポートしてくれた奥様にも感謝です。
ところが,雲がどんどん広がってやばい雰囲気に。
雲の隙間を見つけてアプコが出た直後に,レンタ・アリーバさんも続けてテークオフ。
ホントに雄大な景色の中を,感動しながら飛ぶことができました。出た後は,東側の視界はずっと見えてたんですよ。
一部をアップにすると↓こんな感じです

   
風もいいし,視界もある,GPSもLDを示してるということで,余裕で雲に入ったり出たりしてて・・・気が付くと,足元にブロッケン。まさか鳥海山で見れるとは思ってなかったので,超うれしー。
しかも,雲の影響か,沈下が少ない上に前に出るスピードが速い。
普通ならLD予定地に届くかドキドキしながら飛ぶのに,ずっと対地40km/h位で,あっという間にLD近くまで出た。
左の写真も一部をアップ↓
   
飛ぶ前から,冗談で話してたことですが・・・
フォローを背負えばL/D10,高度1000mあれば海まで届くねって・・・

稲刈りが始まって,降ろすところはたくさんありそうだし,途中に降りても車を取りに行く途中だし,とりあえず行ってみようということで,向かったのです。

上から見える集落の名前を思い出せる不思議。いやホントに懐かしい町,心のふるさと。
手前の田んぼと海岸線の間の丘陵地帯には降ろすところがないので,躊躇したのですが・・・
ふと見ると風力発電の風車は北風を示している。正面から海風が入ればスタックすることもありそうだが,これなら絶対届くと確信をもって突っ込みました。砂浜の上について高度180m,余裕です。
写真は道の駅『フラット』
振り返ると,後ろを付いてきたアリーバさん。高度厳しいように見えますけど,何とか無事に届きました。

遠くに見える山が遠い・・・よね。
ここに来たかった理由。
実はモーターパラのキャンプミーティング開催中で,たくさんのモーパラパイロットが集まっていたのです。
主催しているのが,ハング時代からのお師匠さま。山頂から出る前に海際の風情報を聞いて,参考になりました。
この辺は海風の影響で北西,平野方面は南東,当初LD予定地は南風というコンディションでした。
逆転層のせいか,雲が出来るのは上の方だけで,低いところはサーマルのかけらもなし(時間も早かったからね)まぁ,雄大な『ぶっ飛び』でした。
高低差1630mで,直線距離で12kmといえば,全然大したことではなくて,出てすぐ真っ直ぐに向かえば問題なく届くようなものですが・・・
でも,山の裾野部分には降ろす所がなくて,向かい風やシンクを考えるとそう簡単なことではないかもしれません。
とりあえず,今まで15年間飛んできて,ここまで来たのは初めてのことらしいので,素直に喜びましょう。
15年でフライト成功9回目になるそうです。(うち,おいらのフライト5回目)
最近,登山客の事故が続いているようなので甘く見てはいけませんが,ハイク&フライトには凄く良い山だと思います。