白鷹の空でパニック  
2000.6.3(土)

                                                       
庄内スカイスポーツクラブ
JF7GGS 
ggs@sky.email.ne.jp

テイクオフ  11:33  滞空時間 1時間36分  
最高高度(対LD)1263m (標高1700m位)

最大上昇率  +7.8m/s 最大沈下率 -11.3m/s

初めて行ってみた白鷹の空で,すごい飛びと,かなりヤバイ経験をしてしまった。
白鷹山頂から700m位上空で,ドラゴンが出る程の強い上げで上昇していた。すぐ近くの雲に吸い込まれそうで,上昇帯から出ようとした時,左のライザーのテンションが抜けた。(ここから推定)左に旋回しながら,そのまま急速に落下した後キャノピーが回復し,前方ほぼ水平になるまで走ってしまう。そのまま,スパイラルに入り振りまわされて,1〜2回転した後,自然に回復した。この間,わずか数秒の出来事だが,上下左右に激しく振りまわされ,どうなったのかよく覚えていない。
何が問題だったのか,同じ事を防ぐためにも考えてみた。UEEとChinaさんの話が参考になったが,私の誤解やもっと他にアドバイスがあれば教えて下さい。

1, 潰さないためには。
強い上げの外側には強い下げがあるもの。そこでキャノピーを潰さないためには,ブレークを引いて迎え角を増やし,潰れにくくするピッチコントロールが大切。今回は,雲から逃げようとフルリリース状態で,アクセルを使っていたかもしれない。(スピードが出ていれば,ますます潰れやすい)その状態で,急激な上昇とそれが変化する雰囲気で「ヤバイ!」と感じる前兆はあったのに,適切な対応が出来なかった。理由は,これまで経験が無い程強いサーマルで1時間以上も飛び,冷静さ・緊張感・判断力が低下していたからかもしれない。この大潰れの経験から,今後はライザーからの信号に注意して,潰れそうな時は早めに対応するよう心掛けたい。     教訓 : 潰れる前の前兆で早めの操作を。

2,潰れてしまったら。
極端な上げ下げがあるバンピーな状態では,潰されるのが避けられない場合もあると思う。(出来れば潰さないようにしたいが)今回はその後の対応も悪かった。回復した後に前に走るというのを思い出した時には(自分の感覚では)機体は足の下まで行っちゃっていた。潰れた機体が後ろにあるうちは,回復するのをじっと待って,機体が走り出すタイミングにひたすら注意し,前には絶対行かないように,頭上で止める事に集中するべきとのこと。(Chinaさんコメント)今回は,潰れて落下している時点でパニックになっていた。
    教訓 : 潰れよりも前に行くことが恐い。

3,スパイラルに入ってしまったら。
今回は,バンザイ状態で待つしかなく,1〜2回転で止ってくれたのは,偶然なのか機体性能なのか分からない。この次も(もう,やりたくないが)止ってくれるとは限らない(遠心力がつりあうと止まらなくなるらしい)。UEEの話では,回転を止める方向のブレークを引くことで止められるという事だが,下手なことをすればループになってしまいそう。雑誌等では,スパイラルは有効な降下手段ということだが,まともなコントロールが出来るとは思えない。でも,いざという時のために,頭の中で回復操作をシュミレーションしたり,少しだけ大胆なピッチング&ローリングの練習も必要だと思う。
    教訓 : 加藤豪のビデオを買ってイメトレするぞ。